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動画の外

動画診断のスコアが高くても、売上が伸びないことがある理由

診断を回したら、スコアはなかなか良い数字でした。ところが一か月たっても注文は変わりません。こんなとき「診断が間違っていたのでは」と思いたくなります。間違いではありません。診断が見ている場所と、注文が決まる場所が違うのです。今日はその境界線を一緒に引いてみましょう。

スコアは動画の「準備状態」を読んだものです

動画診断は、動画の中で公開されているものを見ます。タイトルと説明が検索語に答えているか、字幕が内容を正しく含んでいるか、サムネイルが約束した場面が実際に出てくるか、コメントでどんな質問が繰り返されているか、といったことです。ですからスコアが高いというのは「この動画は検索と視聴で損をする部分が少ない」という意味に近いのです。

YouTube も検索順位を説明するときに、関連性、エンゲージメント、品質の三つを挙げています。タイトル・説明・内容が検索語とどれだけ合っているか、その検索で人々がどれだけ視聴したか、チャンネルがそのテーマで信頼できるか、です。診断スコアが上がれば、この三つのうち動画自体で手を入れられる部分は良くなります。ただしそれは「見つけられ、視聴される力」であって、「購入される力」ではありません。

診断が見ている場所と、注文が決まる場所

動画の中 · 診断が読む場所 見つけられ、最後まで見てもらう力 タイトル・説明は検索語に答えているか 字幕は内容を含んでいるか サムネイルの約束は守られているか コメントでどんな質問が繰り返されるか スコアが高ければ、ここで逃げるお客様が少ないという意味です。
動画の外 · 注文が決まる場所 見終わったあと決済まで進ませる力 価格、送料、割引条件 在庫、オプション、売り切れ表示 商品ページの回答とレビュー 競合のプロモーション、季節、広告 診断はこちら側を見られません。だからスコアと売上が別々に動くのです。
スコアと売上は、測っている場所が違います。 左が良くなっても、右が塞がっていれば注文は増えません。

スコアが高くても注文が増えない、四つのケース

私がよく見るパターンを四つに分けます。それぞれサインが違うので、YouTube Studio とショップ管理画面を並べて見ると区別できます。

スコアは同じなのに注文が増えないとき、疑うべき四か所

① お客様が違う人再生回数は増えたが、購入意欲の低い経路から来ているショートやホームのおすすめで増えた再生は、検索から来たお客様とは気持ちが違います。リーチタブのトラフィックソースを確認しましょう。
② リンクを押さない動画は見ているのに商品ページへ進まない動画が「良いね」で終わり、「自分に必要だ」まで届いていないケースです。使用場面がどこにあるかを確認しましょう。
③ ページで止まるリンクは押すのにカートに入れない動画は役目を果たしました。商品ページの価格、配送、オプション、レビューで止まったのです。いちばん多いケースです。
④ 市場が変わった去年と同じ動画、同じページなのに注文だけ減った競合の割引、季節、広告予算の変化など、動画でもページでもない理由です。前年同月と比べましょう。
③がいちばん多いです。 動画が説得したお客様を商品ページが帰してしまうケースです。ここで動画を撮り直してもお金がかかるだけです。

商品ページのどこで降りるかは、別のツールが教えてくれます

動画の外へ出たお客様の足跡は、Google アナリティクスのようなツールに残ります。GA4 の購入経路レポートは、セッション開始、商品の表示、カートに追加、決済開始、購入という五つの段階を示し、段階ごとに次へ進まなかったユーザーの割合を離脱率として表示します。動画診断のスコアとこの五段階を並べると、「動画の問題かページの問題か」がほぼすぐに見えてきます。

動画から決済まで、誰がどの区間を見せてくれるか

  1. V動画発見 · 視聴 · 確信見せてくれる場所YouTube Studio、動画診断スコア
  2. 01セッション開始リンクを押してショップに入る見せてくれる場所GA4 購入経路レポート
  3. 02商品の表示商品ページを見るここで多く降りるなら動画とページの約束が違っている
  4. 03カートに追加入れるだけの確信が生まれるここで多く降りるなら価格・オプション・レビューで止まっている
  5. 04決済開始 → 購入注文完了ここで多く降りるなら送料・決済手段・会員登録という最後の段差
診断スコアが説明するのはいちばん上の段だけです。 下の四段の離脱率は、ショップ側のツールで見る必要があります。

同じスコア、違う注文 説明用の図

動画 A 動画 B 診断スコア ページ離脱 注文 診断スコア ページ離脱 注文 高い 低い
実データではなく説明用の図です。 スコアが同じでも、商品ページの離脱が大きければ注文は小さくなります。スコアをさらに上げるのではなく、離脱を減らすのが答えになるケースです。
もうひとつ。 YouTube は、検索・再生履歴をオンにしている人には結果を変えて表示することがあると説明しています。つまり同じ動画でも、お客様ごとに見える順番が違います。スコアが高いからといって、全員に同じ位置で表示されるわけではありません。スコアは「有利な条件」であって「席の保証」ではないのです。

今日やってみる3分チェック

YouTube Studio とショップ管理画面、二つの画面だけ開いてください。

  1. 1分 · 経路再生回数が増えた経路を確認リーチタブで、先月より増えたトラフィックソースを書き出します。検索ではなくショート・ホームなら①です。
  2. 1分 · 入口リンククリックと商品ページ訪問を合わせる動画のリンククリック数とショップの YouTube 流入セッションを同じ期間で並べます。クリックはあるのにカートがなければ③です。
  3. 1分 · カレンダー前年同月と比べる動画もページもそのままで注文だけ減ったなら④です。競合の割引と季節から見ましょう。

手作業ではどこで行き詰まるか

動画が一本、商品が一つならこれで終わります。ところが動画が二十本あり、それぞれ別の商品ページにつながっているとしたら。動画ごとに「中で漏れているのか、外で漏れているのか」を分け、中で漏れているなら何から直すかの順番を決めるだけで一日が過ぎます。そのうち「スコアは高いのになぜ」と手が止まります。

動画の内側は VIDEOudit が代わりに見てくれます。動画の URL を入れれば、動画自体で直せるものを一度に読み取り、何から直すとよいかを順番に整理します。スコアがすでに高いなら、「この動画は内側ではなく外側を見なさい」というサインとして読んでください。

ただし VIDEOudit は、価格、在庫、配送条件、商品ページ、広告予算、季節、評判は見られません。その部分は上の五段階レポートのように、ショップ側のツールと一緒に見てください。

うちの動画は中で漏れているのか、外で漏れているのか。まず VIDEOudit で切り分けてみてください。

出典

  1. YouTube ヘルプ · How YouTube search works(関連性・エンゲージメント・品質、検索・再生履歴によるパーソナライズ)
  2. Google アナリティクス ヘルプ · Purchase journey report(セッション開始→商品の表示→カートに追加→決済開始→購入、段階別の離脱率)
  3. YouTube Studio ヘルプ · Understand your YouTube video reach(トラフィックソースの種類)